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サーチナニュース 【コラム】 2012/07/09(月) 09:58
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0709&f=column_0709_024.shtml
日本のアニメでは復讐が成功しないと感じる中国オタク
「復讐を誓う」「復讐を遂げる」というのは古今東西の物語において珍しくないテーマだと思われますが、中国オタクの感覚では「日本のアニメや漫画における復讐」ということの扱いに関してちょっと疑問を感じたりすることもある模様で、中国のネットで話題になっていました。
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最近「ガン×ソード」を見て非常に面白いと思うと同時に一つの疑問を感じた。
もしや、日本のアニメや漫画って「ガン×ソード」のように復讐をメインストーリーにして、きっちり復讐を遂げる作品ってほとんど無いんじゃないか?
言われてみれば日本の作品の復讐者って復讐成功しないよな。
あと、もし成功しちゃったとしても
「復讐は遂げたものの、全てを失い心に残るのは空虚さだけだった」
みたいにロクなことにならないという印象だ。
きっかけが復讐だけどその後は復讐以外のこと(或いは復讐対象を含むもっと大きな何か)が目的になって、その過程で結果的に復讐を遂げているなんて話はよくあるんだけどね。
復讐心が最初から最後まできっちりと存在するストーリー展開は考えてみれば少ないなぁ。
日本の作品は、たいてい復讐の元になった事件の背後にある真相みたいな流れになって、復讐がうやむやになったり、
「復讐より大事なこと」
が出て来る。
それか復讐よりも、その復讐の対象を倒して世界を救うためみたいな展開になるよね。
「ドラゴンボール」なんかもそんな感じ。
ガンダムでは復讐を考えるキャラはロクなことにならんよね。
ジェリドはあっさり殺されるし、復讐の心を捨てなかったシン・アスカは、復讐に失敗して仇に説教されて、主人公でもなくなって、しかもいつの間にか復讐の根拠すら制作サイドに消されたからな……比較的マシな復讐者は、00のロックオンくらいか?
きちんと復讐を遂げたってことで思いついたのは「うしおととら」のヒョウかな。
自分の知る限りでは、彼が日本のアニメや漫画における最もカッコイイ、納得できる復讐者だね。
ところで、当初の目的が復讐でその後もっと別の何かが目的になるなんてことはよくあるけど、その逆の
「最初は別のことが目的だったけどその後復讐しなければならない対象を見つけてそれが目的になる」
ような作品ってあるのかね?
無いわけじゃないと思う。
一応、私が知っている作品の中では「ブラック・ジャック」が途中のストーリーから復讐がテーマの一つになってくるね。
日本のアニメや漫画では、復讐者は絶対に幸せになってはいけない
みたいな空気があるように思う。
復讐するというストーリー自体は別に日本で否定されているわけではないと思うんだよな。
日本で最も人気のあるストーリーとされる「忠臣蔵」なんかはまさに復讐のストーリーだし。
ただ日本の作品の場合復讐よりも、それによる名誉の回復が主目的になっているっぽいんだよね。
特定対象への復讐そのものに関しては微妙な気がする。
その辺の感覚はやはり文化の違いなのかな。
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中国オタクの面々も、ストーリー上で主人公の目的が復讐から何か別のことになっていくというストーリー展開自体は「アリ」だと思っているようですが、復讐のみできっちり最後までいくのが少ないというのは不思議に感じたりもするようです。
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そういえば日本の場合、動機としての復讐はありえるが、成果としての復讐はあまりない。
復讐が終わると、つまり人が生き抜くという信念を支える事象が消えてしまうと、その後はどうしていいかわからず虚しさだけが残って、抜け殻になってしまうせいなのかもしれない。
日本人とは心理的に弱い民族なのだろう。
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