2012年7月22日日曜日

世界経済の低迷、中国の輸出に影響、失業不安の増大?

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レコードチャイナ 配信日時:2012年7月22日 13時50分
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世界経済の低迷、中国の輸出に影響―中国商務部

 2012年7月18日、人民網日本語版によると、中国商務部の沈丹陽(シェン・ダンヤン)報道官は17日の定例記者会見で、上半期の貿易データを発表した。
 同データによると、今年上半期の中国の輸出入総額は予想を大きく上回る8%増となった。
 また、今年上半期の中国の輸出入総額は前年同期比8%増の1兆8398億4000万ドルに達した。
 このうち輸出額は9.2%増の9543億8000万ドル、輸入額は6.7%増の8854億6000万ドルとなった。証券日報が伝えた。

 沈報道官によると、今年上半期の輸出入の増加率は昨年同期の増加率を大きく下回ったが、現在の複雑な世界経済情勢を鑑みると、大きな成果であったと言える。
 昨年9月から中国の輸出額の増加率が低下しており、下り坂に入ったと称された。
 その後、今年1月末に底を打ち、2月から上り坂に入り、現在の水準に達した。
 この過程において、中国の輸出は「3つの山」を越える必要がある。

1つ目の山は、深刻な外需不況だ。
 今年に入ってから、世界経済に回復の兆しが見えていない。
 米国経済は大幅な成長には至らず、EU経済は衰退を続け、日本経済も低迷を続けている。
 新興国の経済も楽観視できない。
 世界各国による中国製品の輸出量が減少した。

2つ目の山は、コスト急増だ。
 中国政府は昨年、企業から中国の輸出コストが高騰していると報告を受けた。
 コスト増は当然だが、問題はそれが急激に高騰していることだ。
 一部の外資系企業によると、1年間で人件費が20%余り上昇しており、2年連続の上昇となった。
 これを受け、受注に対する意欲が低下している。
 今年からは状況がやや改善されたが、コストが依然として高く、一部企業の輸出商品の競争力に影響している。

3つ目の山は、貿易環境の悪化だ。
 貿易摩擦が増加し、貿易リスクが拡大している。
 日増しに深刻化する外部環境に直面する一方で、中国の輸出構造の調整も成果を手にしている。
 税関の統計データによると、中国の輸出市場の構造が上半期に調整され、地域間の協調が推進された。
 貿易方式の構造が改善され、輸出商品の構造が引き続き改善された。
 輸出商品の品質が向上し、ブランド製品の輸出が好調をキープし、通年で10%の成長目標を達成する見通しだ。




レコードチャイナ 配信日時:2012年7月23日 6時17分
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社会の不安定化を懸念、中国政府を悩ませる失業問題―ロシア紙

 2012年7月20日、環球時報(電子版)によると、ロシア紙ニェザヴィーシマヤ・ガゼータ(独立新聞)は19日、経済成長が減速している中国で、社会の不安定化を招く恐れのある失業問題が政府を悩ませていると報じた。

 今年第2四半期(4-6月)、中国の経済成長率は7.6%で、09年第1四半期(1-3月)の水準を下回った。
 09年当時、世界的な経済危機の影響を受け、中国では輸出製造業を中心に多くの企業が倒産し、沿海地区で2000万人近くの出稼ぎ労働者が失業した。

 ロシア科学アカデミー極東研究所のアンドレイ・オストロフスキー副所長は、中国の失業率は4~5%の間でそれほど深刻ではないとしつつも、
 「中国の就業問題は構造的な特徴を持っており、単純労働の職位の不足と併せて、高いスキルを持った人材も不足している。
 今後、高齢化の進行がこれらの問題をより深刻にするだろう」
と指摘した。

 こうした状況に対応するため、温家宝(おん・かほう)首相は地方政府に対し、雇用創出と社会の安定を保障するよう求めた。
 失業問題がかつて中国社会を不安定にさせたことに鑑み、中国政府は社会政策を最重要任務とする結論を下したのだ。

 一方、中国経済について、オストロフスキー副所長は
 「今年の中国の経済成長率は当初計画した7.5%を上回り、ハードランディングすることはないだろう」
との見通しを示した。




レコードチャイナ 配信日時:2012年7月23日 9時0分
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上海の就業情勢悪化、高学歴者の失業が長期化―中国

 2012年7月18日、人民網日本語版によると、若者の失業は世界的な問題となり、社会でも特に注目されている。
 そんな中、上海市人力資源・社会保障局は17日、同市の失業中の若者を対象にした最新調査データを発表。
 同市内や周辺地域で失業登録をしている若者の数は3月末の8万人から6月末に6万4000人に減少したものの、依然として高い失業率であることが明らかになった。
 中国国営通信社・中国新聞社が伝えた。

 失業中の6万4000人のうち、9500人が失業して1年以上の長期失業者だった。
 同局就業処(部)の李鷹(リー・イン)副処長は
 「上海は学歴・年齢が高い若者の失業が長期化するという傾向にあり、これら若者のニート現象が社会問題となっている」
と指摘。
 「若者の失業は観念と技能の両方に問題があるが、特に観念の問題が大きい」
との考えを示した。

 同局が今年3月末に発表した失業中の若者のインターネット調査結果によると、就職活動がうまくいかない理由について、「職位」や「給料」が自分の希望より低いことを挙げる回答者が主だった。
 また、両親など年長者の正しい姿勢が失業中の若者に大きな影響を及ぼすことも明らかになっている。

 同局の応鴻慶(イン・ホンチン)副局長は
 「今年の上海の就業情勢は非常に厳しい。
 上海の企業が上半期に募集した新入社員の数は例年と比べてもほぼ横ばいだが、辞職する社員の数が増加している。
 そのため、就職した人と辞職した人の人数を差し引くと、就職した人の実際の人数は前年同時期に比べて減少している」
と指摘。
 「下半期も経済の持続的な落ち込みと労働力の構造調整の2つの要素が上海の就業情勢をさらに厳しいものにする」
との見方を示した。

 応副局長は厳しい就業情勢への対応策として、
▽.起業が就業を刺激することに焦点を合わせる
▽.経済の落ち込みがもたらすマイナス影響に対しては、08-09年に講じた金融危機対策のノウハウを生かして政策を準備・制定し、就業情勢の急激な悪化と同時に実施する
―の2点を示した。




レコードチャイナ 配信日時:2012年7月24日 8時5分
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産業構造の改革進む、
中小企業の倒産による「空き工場」が過去最多―広東省深セン市

 2012年7月21日、中国広東省深セン市で中小企業の倒産が相次ぎ、廃墟と化した空き工場が急増している。
 経済観察報が伝えた。

 「世界の工場」と呼ばれる中国の経済をけん引してきた深セン。
 製造業の工場の密集地帯として知られるが、今年に入り、中小企業の倒産による空き工場が目立つようになった。
 深セン流動人口・出租屋(賃貸物件)総合管理弁公室の報告によると、今年1-3月期の空き工場率は前期比3.2%増となっている。

 報告はその原因について、「欧米からの受注減」「原材料と人件費の高騰」「工場稼働率の低下」を挙げている。
 深センで工場の賃貸・売買を仲介するサイトを運営する黄少斌(ホアン・シャオビン)氏(仮名)は、
 「空き工場の数は2008年の世界金融危機当時より深刻。
 2009年に行ったサンプル調査によると、空き工場率は30%~45%に上った」
と話す。

 地元のコンサルティング会社、深セン公衆力商務諮詢公司の範軍(ファン・ジュン)理事長は、
 「今年後半の空き工場率は更に上昇するだろう。
 政府は中小企業を救済しようとしない。
 世界500強企業だけ生き残れば良いと思っているようだ」
と苦言を呈す。
 同じような状況は同省の工場地帯である東莞や仏山でも起きている。

 こうした背景には、産業構造の転換を急ぐ政府の思惑が絡んでいるようだ。
 土地不足に悩む深セン市政府が6月1日に発表した2012年度版の「土地整備計画」には、工業地域の土地を接収し、
 新たにバイオ、インターネット、新エネルギーなど新興の高付加価値産業用に再利用する考え
が盛り込まれていた。




レーコードチャイナ 配信日時:2012年7月27日 6時12分
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深刻な不況に苦しむ造船業界、受注量が激減―中国



 2012年7月24日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国の造船業界が深刻な不況に苦しんでいる。
 今年の受注量は過去10年で最悪だという。
 25日付で環球時報が伝えた。

 英国の造船・海運市況の分析会社クラークソンが今月発表したデータによると、中国の造船会社が今年1~6月に受注した船隻数は182隻で、昨年の561隻、最盛期だった07年の2036隻に比べ、大幅に落ち込んでいる。
 また、受注状況を標準貨物船換算トン数で見ると、今年1~6月は300万トン。
 最盛期の07年は3254万トンだった。

 最も深刻な影響を受けている省の1つ、中国最大の造船会社・熔盛重工のある江蘇省では、今年1~5月の受注数は前年同期比61.7%減の72隻にすぎなかった。
 中でも熔盛重工は、今年は6月までに確定ベースで1隻の注文も受けていないという。

 中国の造船業界が不況に陥っている原因には、過剰な生産能力や資金調達の難しさ、海運料金の低下などがあるが、関係者はさらに、
 「欧州と北米の経済状況や中国経済の減速などが船舶に対するニーズを一層抑制している」
と分析する。

 香港の海運会社・華光海運のティム・ハクスリー総裁は
 「アナリストの分析によると、12年は中国本土の造船所の90%が新しい注文を受けられず、28%は09年以降新たな注文を受けていない。
 このため、民間造船会社の多くが造船業をやめ、船舶の修理や解体に業態変更している。
 国有大型企業の受注はまだ順調だが、彼らも影響を受けざるを得ず、生産規模の縮小や新業務の受注によってなんとか存続が可能になるだろう」
と話している。




レコードチャイナ 配信日時:2012年7月29日 9時46分
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中国の自動車市場、販路停滞という新たな課題に直面―カナダ紙

 2012年7月27日、環球時報によると、カナダ紙ナショナル・ポストは25日、販路が停滞し、
 大量の在庫を抱える中国の自動車市場
について伝えた。

 数年前まですさまじい勢いだった世界最大の自動車市場、中国。当時は、BMW5シリーズが市場価格より2割ほど高値で販売されていた。
 しかし、昨年より自動車の販売が急激に減速し、供給過剰となって国内外の高級車や主流ブランドは損失を被っている。

 中国南部の輸出の中心地である広東省では、すでに欧州債務危機の打撃を受けている。
 現地のBMWディーラーの倉庫では、
 在庫期間が最長で90日間にも及び、通常の2倍
となっている。
 メルセデス・ベンツでも在庫期間が75~105日間となっており、ディーラーは3割近く値引きせざるを得ない状況だ。

 過去10年間、中国市場では新車販売が最高で自動車メーカーの利潤の90%を占めていたが、在庫問題がでてきた現在が市場のターニングポイントといえる。
 政府が数多く打ち出してきた市場支援策も現在はすでに停止している。
 利益率の低下は、自動車メーカーとディーラーに収入源の多様化を迫っている。
 ライバルの地盤からシェアを奪おうとする企業や、中古車市場の開発、部品のオーダーメードやメンテナンスなど利幅の高いサービスに手を広げる企業もある。
 中国の自動車市場はますます米国のように、利益の大部分を金融や保険、メンテナンス業務から得るようになるかもしれない。

 上海GMの責任者によると、自動車業界の平均在庫日数はこれまでの30~45日から、60~75日に伸びている。
 業界全体の販売増加量は2009年の46%、2010年の32%から2011年は2.5%にまで落ち込んでいる。
 今年は7~8%の成長が見込めるものの、09年や10年に比べれば、殿様商売に警笛が鳴らされたと言えるだろう。




レコードチャイナ 配信日時:2012年8月14日 9時7分
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時代は「メード・イン・東南アジア」へ?
海外企業が中国から相次いで撤退
―中国紙

 2012年8月10日、中国紙・環球時報は
 「東南アジアは『メード・イン・チャイナ』を引き継げるのか
と題した記事を掲載した。以下はその内容。

 中国の人件費の高騰に耐えかねた海外の大手各社が、さらに安価な労働力を求めて生産ラインを東南アジアに移している。
 スポーツ大手アディダスが中国唯一の自社工場を閉鎖し、カンボジアへの移転を発表したほか、光技術大手のオクラロも中国業務をマレーシアに移すことを決定した。

 2011年の東南アジアへの外国からの直接投資額(FDI)は前年比26%増の1170億ドル(約9兆円)。
 その増加幅は中国の同時期の8%を大きく上回っている。
 「メード・イン・チャイナ」の東南アジアへの移行はどんどん加速していくのだろうか?
 近い将来、「メード・イン・東南アジア」が中国に取って代わる日が来るのだろうか?

 日本で少し前に実施された調査によると、日本企業にとって最大の海外生産拠点はすでに中国から東南アジア諸国連合(ASEAN)に代わっている。
 タイは日本の自動車メーカーにとって世界で最も重要な生産拠点で、海外投資全体の70%~80%を占めている。
 このほか、スポーツ大手ナイキのベトナム工場の生産規模も中国を超えている。

 こうした傾向について、中国のコンサルティング会社「正略[金均]策」の陳睿(チェン・ルイ)副総裁は
 「労働密集型の製造業が中国から東南アジアに移転しているのは確か」
としたが、
 「東南アジアは小国が多いため、一国ですべての生産ラインがまかなえないことがほとんど」
と指摘する。

 スタンダード・チャータード銀行アジア研究部の許永泰(シュー・ヨンタイ)主管も、
 「製造業が今後、東南アジアに移行していくのかどうか、今のところまだ分からない。
 欧米では大々的に移転させるのは時期尚早とみる向きもある。
 とはいえ、中国は自らの立場が変化しつつあることは自覚した方がよいだろう」
との見方を示している。




レコードチャイナ 配信日時:2012年8月14日 6時57分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63713&type=0

輸出の成長が止まった中国、解決策は産業構造転換しかない―中国メディア

 2012年8月10日、新華網は記事
 「貿易統計の低迷明らか、『メイドインチャイナ』の産業構造転換は喫緊の課題」
を掲載した。

 10日、中国税関総署が発表した統計によると、7月期の輸出額は1769億4000万元(約2兆2600億円)、前年同期比1%増という低い伸びにとどまった。
 前月比では4.2%減を記録している。

 輸出産業、とりわけ伝統的な製造業の苦境は明らかだ
 海外の景気が低迷していること、設備投資に必要な資金が逼迫していること、為替変動の影響が大きいが小企業、零細企業には銀行が為替ヘッジを提供していないことが問題だ。

 これらの問題の手当も必要だが、長期的な解決策としては産業構造転換が求められる。
 ある専門家は伝統的な製造業の転換はもはや必然だと話し、単なる技術開発、ハイテク化だけではなく、経営モデル、デザイン、ブランド、販売ルートなどあらゆる分野での向上を目指さなければならないと話している。





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