2012年7月9日月曜日

オーストラリア海軍、海上自衛隊潜水艦に関心示す

_



● そうりゅう型潜水艦、2番艦「うんりゅう」が進水<20 08/10/15>



NICHIGO PRESS 2012年7月9日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/40075/

オーストラリア海軍、海上自衛隊潜水艦に関心示す
コリンズ級潜水艦の失敗教訓に信頼できる技術をと

7月9日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、国産のコリンズ級潜水艦が様々な技術的欠陥に祟られたことから、オーストラリア国防軍海軍が、海外の既成技術を採用することも射程に入れて検討していることを報道した。

その中で、オーストラリア海軍の「次期潜水艦プログラム」を指揮するロワン・モフィット海軍少将や、主任防衛科学者のアレグザンダー・ゼリンスキー博士は、3年前から日本国海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦(ひらがなが正式名称だが、漢字は「大日本帝国海軍」時代の艦名と同じく蒼龍。三菱重工、川崎造船)を見学するため、訪日すると報じられている。

敗戦後、日本は軍事技術、武器兵器の輸出を禁じてきたが、日本政府は、昨年12月に一部防衛力輸出を解禁している。
6月には、自衛隊海上幕僚長の杉本正彦海将が訪豪した際に、そうりゅう型潜水艦の技術をオーストラリアに輸出することも話し合われた。

2009年にキャンベラが発表した防衛白書では、2020年代後半から現行のコリンズ級潜水艦の後継として新型潜水艦12隻を就役させることになっているが、同白書で要求されている規模や性能の従来型潜水艦は、4,200トンのそうりゅう型が世界でも唯一となっており、ドイツやフランスの潜水艦ははまだ開発に何年かかかる。
モフィット海軍少将は、
「日本の潜水艦の性能は私達にとっては魅力であり、私達も期待している。
また、日豪両国はアメリカとの軍事同盟でアジア太平洋地域を守備範囲とする共通点があり、それが日本の潜水艦の設計にも反映されている。
その結果、潜水艦の設計や設計発展の形も全面的に優れた潜水艦と呼んでいい水準に達している」
と語っている。
更に続けて、
「しかしながら、潜水艦技術は一国の工業技術の精華といってもいい複雑な技術であり、知的財産保護の面ではかなりの機密を要する部分がある。
特に日本やアメリカのように独自に開発してきた場合にはなおさら、知的財産保護に神経質になる。
日本は潜水艦技術に巨額の金を投資してきたからなおさらそれを保護しようとするのは当然だ」
と語っている。

2012年度予算で豪海軍は次期潜水艦隊開発に2億1,400万ドルを割り当てられており、4つの選択肢が用意されている。
まず、既存軍用品(MOTS)と呼ばれる現在どこかの国で就役している潜水艦の購入、
第二にMOTSをさらに改良大型化する、
第三にコリンズ級の改良大型化、
第四にオーストラリアで新たに設計、
がある。

しかし、そうりゅう型が理論的に購入可能にならない限り、既存軍用品としての選択肢はドイツ、フランス、スペインの2,000トン級しかない。(NP)



Wikipediaより。

そうりゅう型潜水艦(そうりゅうがたせんすいかん、JMSDF SS Sōryū class)は、海上自衛隊が運用及び取得中の新型通常動力型潜水艦である。

海上自衛隊初のAIP(Air-Independent Propulsion、非大気依存推進)潜水艦。
1番艦が平成16年度(2004年度)予算で建造される潜水艦(SS)であるため16SSとも呼ばれる。
そうりゅう型は計画段階では改おやしお型と呼ばれていたが、性能面では従来艦と比較して大幅に向上しており、水中排水量4,200トンは現代の通常動力潜水艦としては世界最大[2]となる。
また、AIP潜水艦としては既にスウェーデン海軍のゴトランド級潜水艦やドイツ海軍の212A型潜水艦などが就役しているが、いずれも水中排水量2,000トンに満たない小型艦であり、本型はAIP潜水艦としても世界最大(2011年現在)となった。

[動力]
海上自衛隊では次世代潜水艦のAIP(Air-Independent Propulsion、非大気依存推進)システムとして、スウェーデンのコックムス社のケロシンと酸素を燃料とするスターリング機関(4V-275R MkII)の採用を決定し、2001年には練習潜水艦「あさしお」を改造して搭載し、実艦試験を行ってきた。
そうりゅう型ではその改良型である4V-275R MkIII(連続定格出力75kW、川崎重工業でライセンス生産)を4基搭載し、数日間が限度
だった低速時の水中持続力を2週間以上に延長した。
『75kw=102ps(1 kワット(W)=1.36仏馬力(PS))』
電動機は直流から交流へ変更された。




サーチナニュース 2012/07/11(水) 10:52
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0711&f=politics_0711_007.shtml

豪が日本の「そうりゅう型」潜水艦の購入を検討か=中国メディア

  豪紙『シドニー・モーニング・ヘラルド』は9日、オーストラリアで次世代潜水艦購入計画が始動し、第2次世界大戦中に潜水艦によりオーストラリアを攻撃した日本が、オーストラリア海軍のパートナーとなると伝えた。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  オーストラリアの次世代潜水艦プロジェクトの担当者のロン・フィット氏、国防科学専門家のアレキサンダー・スキー博士は7月中に訪日し、日本で3年前に配備されていた潜水艦「そうりゅう型」を視察する予定だ。

  オーストラリアの『2009年国防白書』では、将来的に12隻の新型潜水艦を購入し、現役のコリンズ級潜水艦の代わりに配備すると明記されている。
 同白書によると、水中排水量4200トン級の「そうりゅう型」は、全長が規定に合致する唯一の通常動力潜水艦だ。

  モフェット大将は、
 「日本との戦略提携に期待を寄せている。
 わが国にとって、そうりゅう型は非常に魅力的な特徴を持つ」
と語った。
 モフェット大将は、
 「日本はオーストラリアと同じく、米国と緊密なパートナーシップを維持している。
 また日本海軍の艦艇の操縦環境もまた、おなじアジア太平洋地域であり、その特徴が潜水艦の設計に反映されている」
と指摘した。

  報道によると、従来のオーストラリアの選択肢は欧州の2000トン級の通常動力潜水艦だったが、その全長と能力は同白書が予定した4000トン級潜水艦の規模を大きく下回った。

  オーストラリアは2025年に12隻の潜水艦を製造・配備する予定だ。
 現在すでに650億豪ドルを投じ、水陸両用攻撃艦、ステルス護衛艦、戦車、ヘリコプター、ミサイル迎撃艦などによる軍隊を構築する準備を始めている。




NICHIGO PRESS 2012年7月23日
http://nichigopress.jp/ausnews/politics/40793/

連邦野党、「海軍艦船最低12隻は購入する」
アボット・リーダーがアメリカで政府批判した後に発言

 海外を訪問して自国政府の悪口を言うのが好きなトニー・アボット野党保守連合リーダーは、アメリカでも、連邦政府の財政黒字回復予算で国防予算を削減したことを批判していたが、4月23日には、野党保守連合の影の国防相が、「保守連合が政権を取れば、海軍のアーミデール級哨戒艇を補完する艦船を少なくとも12隻は購入配備する」と語った。

 影の国防相デビッド・ジョンストン上院議員は、
 「北西大陸棚油田・ガス田警備や難民船警戒、拿捕には、(大型中型軍艦よりも)小型戦闘艦艦隊の方が適している。
 配備した艦船は様々な任務に用いることができる、いわば多用途艦船だ。
 機雷処理や高速輸送にも利用できる。
 またヘリコプターも装備することができる。
 現政府も同じような艦船を海軍に配備する計画を建てていたが、早くとも2018年までは納入されない。
 難民船がこれほど大量にオーストラリア領海に入り込んでくる現状は、海軍が一刻も早く新型艦船を必要としていることを示している。
 購入艦船に重要な役割があるとすれば、今年だけで6,000人の難民希望者がオーストラリアに渡ってきており、手がつけられない状態になっている。
 新型艦船配備を前倒しにするべきだし、そのためには予算優先順位を上げなければならない」
と語っている。

 12隻以上の艦船の購入を約束するジョンストン上院議員だが、新造船導入を前倒しにするために、国防予算のどの部分を削るのかという問題については何も言わなかった。(NP)






_