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● 急ブレーキ 中国では景気減速で投資ブームに陰りが見え始めた Reuters
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ニューズウイーク 2012年07月17日(火)15時05分
マシュー・イグレシアス
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2012/07/post-2620.php
新興国経済、失速の構図
ブラジル、中国、インドの快進撃もここまで。
新興国頼みの経済成長はもう望めない
[2012年6月13日号掲載]
アメリカ経済はいまだに大不況からの回復途上で、ヨーロッパ経済は崩壊しかけている。
それでも世界経済全体は好調だった。
02〜08年に驚異的な成長を遂げ、09年にやや落ち込んだものの、再び成長軌道に乗った。
残念なことに、その立役者であるブラジル、中国、インドの経済の快進撃は終わりに近づいているようだ。
先月末、ブラジルのトラック・バス市場で第2位のシェアを誇るメルセデス・ベンツが、同国内で従業員1500人を一時解雇すると発表。
ボルボもブラジルでのトラック生産の一時中止を発表している。
ブラジルでは先月前半の大型車販売台数が前年同期比で28%も減少。
昨年の経済成長率は3%をやや下回り、今年の成長見通しが下方修正された。
ブラジルの景気が悪化すれば、対ブラジル輸出に依存しているアルゼンチンなどにも飛び火する。
中国とインドも雲行きが怪しい。
先進国を追い上げる過程で、途上国・地域は公共政策を改善し、外国の生産技術を取り入れ、急速に豊かになる──この「追い上げ成長」が昔からアジアのやり方だった。
日本の高度経済成長に次いで「アジアの虎」(韓国、台湾、香港、シンガポール)も通った道だ。
広大な中国とインドの経済成長は世界経済全体の成長につながった。
08〜09年の金融危機のさなかも世界経済が成長し続けたのはそのためだ。
インド経済の減速は非常に気になる。
インド政府は昨年11月、小売市場の外資規制を緩和すると発表した。
米ウォルマートなど大手小売りチェーンの参入を認め、彼らが生産性の高い国の農家との協力で培ったノウハウをインドの農家に伝える。
そうすれば、農民の賃金アップと都市部の貧困層の生活水準向上につながるはずだった。
しかし根強い反対に遭って12月に規制緩和を凍結。外国人投資家の信用を損なった。
■中国「投資ブーム」の限界
中国の場合、00年代の経済成長の原動力はもっぱら富裕国、特にアメリカへの輸出だった。
アメリカの景気後退で変化を迫られた結果、今では中国の貿易黒字は落ち着いており、貿易赤字になる月もあるほどだ。
ところが中国政府は、消費者本位の経済を目指すのではなく、国内で空前の不動産・インフラ投資ブームを仕掛けて景気後退期を乗り切った。
投資自体はいいことだが、投資の2桁成長を維持するのは不可能だ。
当然、不動産バブルの崩壊が始まった。
公式GDP統計は依然堅調に見えるが、
電力消費量や鉄道貨物輸送量といった「人為的」でない統計
は中国経済の急激な減速を示している。
世界の新興国は今や密接に結び付いている。
中国の好況はブラジルの航空機や農産物の輸出を後押しし、ブラジルの経済成長はアルゼンチンの輸出に弾みをつけてきた。
その結果、中南米全域に国産車市場が生まれた。
アフリカでも1次産品の輸出が00年代の記録的な長期経済成長の追い風になった。
世界で最も貧しい地域であるアフリカにおける所得の拡大は、子供の死亡率が急速に低下するなど、福祉面で大きなプラスとなっている。
今回は金融危機後と違い、中国に世界経済の牽引役を期待することはできそうにない。
ヨーロッパではユーロ危機が進行中で、アメリカは債務上限引き上げ問題という火種を抱えている。
リスクはこれまでになく高い。
08〜09年は経済の暗いニュースが相次いでも、新興国の成長が希望の光となっていた。
しかし今回は違う。富裕国がしっかりしなければ世界経済全体が失速することになる。
© 2012, Slate
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レコードチャイナ 配信日時:2012年7月18日 17時41分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63035&type=0
広東省の台湾企業、半数が5年以内に倒産の危機―台湾メディア
2012年7月17日、台湾の自由時報によると、労働コストの上昇や債務にあえぐ欧州からの注文の激減などで、
中国に進出した台湾企業に倒産や夜逃げの危機
が迫っている。
中国・北京市の清華大学台資(台湾資本)企業研究センターが今年4月に発表した調査報告によると、中国の労働コストは15年前の1人当たり月300元(約3700円)から、現在は3000元(約3万7000円)と10倍にも跳ね上がっている。
同センターの李保明(リー・バオミン)主任は
「労働コストの高騰により、企業の利益は激減した。
その結果、広東省にある台湾企業の半数近くが5年以内に倒産の危機に直面し、2割の企業が経営困難に陥る」
と予想する。
広東省東莞市台商協会の謝慶源(シエ・チンユエン)会長は
「労働コストの高騰以外に、海外からの受注が減少していることや、低価格設定、輸入材料費の値上がりなどが原因で、台湾企業の経営状況は2008年の世界的な金融危機当時と同様に悪い。
今年の下半期も決して楽観視できない状況だ」
と話す。
台湾企業は広東省のほかに福建省のアモイ(厦門)市や[シ章]州市にも多く進出しているが、最も深刻な状況にあるのは広東省の台湾企業だ。
彼らの工場は借地に建てられているため、広東省政府が環境汚染を理由に立ち退きを迫ることもある。
ある専門家は
「広東省では今年に入り1000社以上の台湾企業が倒産した」
と指摘するが、こうした状況は珠江デルタ地帯だけでなく、長江デルタ地帯にも広がっているという。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年7月21日 6時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=63053&type=0
労働コストの上昇続く中国、製造業はインドへと移転―中国
2012年7月18日、中国経済誌チャイナ・ブリーフィングの調査によると、中国の最低賃金の上昇が続くなか、製造業は労働コストが安く、人口も多いインドへの移転を始めている。
財経網が伝えた。
急ピッチで賃金上昇が続く中国。
単に給与が高いだけではなく、保険など公共サービスの負担が多く、労働コストは賃金そのものよりも40~50%高い水準となる。
2011年初頭の調査で、
実質的な労働コストはマレーシアとタイに次ぐ第3位
との結果が出た。
一方、インドは賃金の安さに加え、公共サービスのコストが給与比で10%と低い。
また、インドの労働者人口の平均年齢は23歳で、中国の37歳よりも大幅に若いこともコスト減につながるという。
労働コストが大きな比重を占める労働集約産業、製造業ではインドへの移転が始まっている。
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