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● 米国製造業の中国からの撤退が加速
先進国の企業が中国から他の国へ製造拠点を移しているという。
人件費が高くなり生産コストが引き合わなくなったらだという。
昨今の製品コストにおける人件費の占める割合は非常に低い。
たしか記憶によるとiPodは10%台のはずである。
昔は製品コストの半分が材料費、半分が人件費であった。
生産拠点の中国離れは限定的に過ぎない。
なぜなら、中国そのものが消費市場だからである。
中国で作ったものを外国に売るという形なら、移転も意味がある。
でも国内でさばくのなら、無意味である。
外国で作って中国で売るなら、中国で作って中国で売ったほうがいい。
13億人の市場である中国から、そうそう簡単には移転できない。
『
レコードチャイナ 配信日時:2012年6月4日 6時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=61779&type=0
米国は中国に代わって再び生産国と成り得るか、製造業に回帰の流れ
2012年5月31日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、過去数十年間、中国などのコストの安い国へ流れていた製造業が、この数年で米国に回帰する流れが起きている。6月1日付で環球時報(電子版)が伝えた。
1980年代、ビル・グッド氏はアラバマ州の健康器具メーカーで働いていたが、アジアのコスト競争により同社のような企業はすべて閉鎖してしまった。
その後ジョージア州のグリル用品メーカーに就職するも、04年に同社が生産業務を中国に移転することを決定。
グッド氏は当時を振り返り、「とても辛かった」と述懐する。
当時はこのような流れが一般的だった。
しかし昨年9月、グッド氏はこの流れに逆らう小さな一歩を踏み出した。
サウスカロライナ州グリーンビルにある家電メーカー、ワールプール・コーポレーションの工場長となった彼は、ハンドミキサーの生産を米国に戻したのだ。
過去6年間、この生産は中国の工場にアウトソーシングしていた。
ここ数年、米中間のコストの差が縮まってきており、一部の企業にとっては米国製造の吸引力が増している。
米ドルは下がり続け、米国の商品競争力も上がっており、さらに原油高により輸送費コストが膨らみ、現地生産の方が有利になってきている。
マサチューセッツ工科大学が今年1~2月に105社に対して行った調査によると、39%の企業が一部の生産業務を米国本土に戻すことを検討中だという。
しかし、中国やその他アジア諸国の方が競争面で優勢なのは明らかだ。
専門技術や供給網が完成してしまうと、それを動かすのは難しい。
中国でのスマートフォン製造がまさにそれだ。
また、オートメーション機器操作などの重要な領域において、米国には相応の技術者が不足している。
業界関係者は、製造業が大きく米国に戻ることはないだろうとみている。
企業は生産ラインを本国あるいは海外に置く場合、より慎重にメリット・デメリットを考慮するだろう。
アジアが必ず選ばれるということはもうないのである。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/06/03 10:01
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/03/2012060300116.html
【コラム】製造業が復活する先進国
先月初め、サムスン電子が70億ドル(約5620億円)を投資し、中国・陝西省西安市にNAND型フラッシュメモリー工場の建設を決めたことは注目される。
韓国のIT(情報技術)企業による海外直接投資としては、過去最大規模である上、来年末に西安工場が本格的に操業を開始すれば、少なくとも1万人が雇用され、2次、3次下請け、食堂、娯楽施設など関連企業を含めると5万人の雇用機会が創出されるからだ。
サムスン電子は、今回の対中投資について
「中国のメモリー市場が拡大しているほか、NAND型フラッシュメモリーが主に使われるスマートフォンやタブレット端末などの中国での生産割合が高まったので、迅速かつ効率的な対応が必要なためだ」
と説明した。
砂嵐や工業用水の確保困難などで、他地域に比べ条件が不利な西安への工場建設を決めたことをめぐり、一部には中国の次期指導者、習近平・国家副主席の故郷だという点が考慮されたのではないかとの見方もある。
さらにもう一つ重要なことは、それだけ大型の工場をなぜ韓国国内にこれ以上建設できないのかという点だ。
統計庁や全国経済人連合会(全経連)によると、韓国の30大企業グループの従業員数は、2000年の65万3000人から2010年には106万1000人へと11年間で約40万人増えた。
30大企業が毎年創出する雇用機会は4万人に満たないことになる。
西安の半導体工場のような大規模生産拠点が韓国国内にできれば、失業問題の解決に大きく役立つはずだ。
実際、先進各国では、サムスン電子のように
海外に工場を建設する「オフショアリング」
の波は後退し、外国にある工場を自国にUターンさせたり、
国内に新工場を建設したりする「リショアリング」
の流れが加速している。
米国でもゼネラルエレクトリック(GE)、キャタピラー、フォード、ワールプール、NCRなどが中国などにある工場を閉鎖し、米本土に戻った。
そのおかげで、米国では昨年、製造業部門だけで32万8000人分の雇用機会が生まれ、主要7カ国(G7)で雇用の伸び率が最高だった。
米ダウ・ケミカルは先月20日、40億ドル(約3190億円)を投じ、テキサス州に世界最大規模のエチレンプラントを建設すると発表した。
富士ゼロックス、FDKなどの日本企業も中国を去り、日本に回帰するか、回帰を計画している。
賃金が急騰する一方で、生産効率が低い中国に比べ自国の方がはるかに条件が良いためだ。
こうした流れは、先進国が雇用創出と輸出増大を狙い、「製造業大国」を国家戦略目標に掲げていることで、より顕在化している。
米国、英国、日本などは自国にUターンした企業への優遇税制はもちろん、法人税の引き下げにも取り組んでいる。
オバマ米大統領は連邦政府の法人税を35%から28%に引き下げると表明し、英国は法人税の最高税率を26%から24%に引き下げた。
韓国企業の海外法人約4万5000社が現地で雇用する従業員は200万人を超える。
韓国で過去20年間に製造業の空洞化が進んだ結果だ。
問題は国内で可能な投資ですら、海外に出ていく風潮が広まっていることだ。
世界的な金融危機、欧州財政危機をきっかけに、製造業が景気を下支えする唯一の存在だということが確認された。
「韓国製造業のルネサンス」
を狙い、減税を含む企業環境改善、投資誘致に向けた努力が求められる。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年6月5日 16時59分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=61826&type=0
米国製造業の中国からの撤退が加速
背景にコスト上昇と人民元高―米華字メディア
2012年6月1日、米華字メディア・多維新聞によると、米国企業が製造の中心を中国から米国本土へ戻しつつある。
こうした中国からの撤退の動きは短期的には労働コストを上昇させるが、米国では政府と企業が雇用を保護することが暗黙の了解となっているという。
マサチューセッツ工科大学の専門家が今年1~2月に105社を対象に調査を行ったところ、39%が生産業務を米国に戻すことを検討していると回答。
フォードは中国などからの撤退を進めており、2015年までに米国本土への1600億ドル(約12兆5000億円)もの投資を行い、1万2000人分の雇用創出を計画している。
アナリストは中国から撤退する動きが加速している背景には
①.中国の生産コストが上昇したことと
②.人民元の切り上げに伴う問題
という2つの要因があると分析している。
中国製造業における人件費は2005年から2010年に「年平均19%」も上昇。
人民元の切り上げは中国製品の国際市場における価格上昇につながり、米国の企業にとっても消費者にとっても不利な条件となりうる。
また、中国など新興国の優位性にも変化が生じると予測されている。
中国製造業は賃金の上昇に加え、原材料コストの上昇や技術力・ブランド力の面で劣勢が予想され、産業構造のグレードアップなどの問題もあり、米シンクタンクは米国で販売される商品について2015年までに米国製品が中国製品に対して優位に立つ可能性があると指摘している。
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