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● もんじゅ
● もんじゅと再処理施設
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/06/28 12:43
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/28/2012062801092.html
脱原発を叫びながら核燃料を製造する日本
日本政府、六ケ所村のMOX加工工場増設を認可
日本政府が、福島第一原子力発電所の事故を機に中断していたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX燃料)加工工場の追加工事を26日に認可した。
日本国内では原発事故を機に原発廃止論が拡大しているが、日本政府は世論とは反対に、核兵器に転用可能なプルトニウムの関連施設を廃止しないという意志を示したものと解釈されている。
日本政府はこれに先立ち22日、原子力基本法に「国家安全保障」という条項を追加した。
この変更をめぐり、国内外では「日本は長期的に核武装へと進む道を開いたのではないか」という疑惑や非難が噴出した。
経済産業省傘下の原子力安全保安院は、青森県六ケ所村のMOX燃料加工工場の建設工事をめぐり、粉末状のMOX燃料を固体化する施設などを追加で建設することを認可した。
朝日新聞が27日付で報じた。
六ケ所村の再処理工場は、使用済み核燃料を再処理し、プルトニウムを抽出する施設。
日本政府が六ケ所村に追加で核燃料工場を建設するのは、核兵器への転用が可能な高純度のプルトニウムを生産できる福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」を維持するという意味だ、と専門家は分析している。
「もんじゅ」ではこれまで、さまざまな事故が相次いで発生しているため、安全性や経済性の問題が指摘されており、産業化は2050年以降になるといわれている。
日本政府の原発関連諮問機関に所属する伴英幸氏は、朝日新聞とのインタビューで
「核燃料再処理事業を継続することを既成事実化するために、今回の決定を下したのではないか」
と指摘した。
毎日新聞は、原子力基本法への安全保障条項の新設をめぐり
「原発が廃止されれば六ケ所村の再処理施設が存在する根拠がなくなるが、原子力基本法の改正により、原発の存廃に関係なく、軍事用の核物質を生産できる六ケ所村の再処理施設を存続させる根拠が整った」
と分析した。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/06/28 12:47
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/28/2012062801098.html
日本による核兵器製造、技術的な壁は皆無
日本が核武装するかどうかは国内外の状況に基づく「政治的決断」の問題であり、核兵器の製造に技術的な壁はない、というのが専門家たちの見解だ。
原子力工学の博士号を持つ経済評論家の大前研一氏は、かつてメディアとのインタビューで
「核兵器を開発しないのは国民感情のためであり、日本は決断さえすれば90日以内に核兵器を製造してミサイルに搭載する能力を備えている」
と主張した。
現在、日本は核保有国ではない。
だが、漢陽大学政治外交学科の金慶敏(キム・ギョンミン)教授は
「日本はウラン濃縮のための遠心分離機を保有しており、これを軍事的利用に転用すると決めれば、濃縮濃度を上げウラン爆弾を作ることができる」
と話す。
さらに、日本は年間800トンに達する使用済み核燃料の再処理能力も備えており、その気になればプルトニウム爆弾も製造可能だと説明した。
また、日本は「激光XII号レーザー」という核融合実験装置を保有しており、実際の核実験を省き、コンピューター上でのシミュレーションにより核兵器の開発・検証実験を行うことができる。
核兵器は、大陸間弾道ミサイルに搭載されるときにその威力を十二分に発揮する。日本は軌道再突入実験機「りゅうせい」(OREX)を用い、大陸間弾道ミサイルの開発に必要なデータを蓄積してきたほか、即時に発射可能な世界最高レベルの固体燃料ロケット「M-V」も保有している。
原料から運送手段、検証手段まで、核武装に必要な全ての能力を備えているというわけだ。
日本政府は北朝鮮の核実験や中国の台頭など、外部の状況変化を反核世論に逆らう決断を下す口実にする可能性もある、と専門家たちは警鐘を鳴らす。
原子力基本法の改正、青森県六ケ所村にあるプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場の工事認可など、日本政府の最近の動向を核武装に向けた動きと断定することはできない。
だが、ソウル大原子核工学科の黄一淳(ファン・イルスン)教授は、日本政府のこうした動きは、高速増殖炉計画の維持といった従来の核政策を固守しながら、有事に備えて万全の準備をしておくという意向を示したものだと分析している。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/06/28 12:46
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/28/2012062801095.html
日本政府が建設許可した核燃料再処理工場の実態
六ケ所村再処理工場、2兆円投入するも運転中止
近くに活断層が存在する可能性も
日本政府が新たに建設を許可したMOX(混合酸化物)燃料加工工場は、青森県六ケ所村に建設される。
同村は日本の原子力施設の心臓部と呼べる所だ。
全国の原子力発電所で使われた使用済み核燃料が同村に集められ、そこでプルトニウムを抽出し、保管しているためだ。
日本は核燃料の再利用という大義名分の下、これまで同村に2兆1930億円を投入してきた。
同村にある核燃料の再処理工場は、2004年から試運転を開始したが、放射能漏れ事故が相次ぎ、現在運転は事実上中断している状態だ。
今回新たに建設が許可された、高速増殖炉用のMOX燃料を大量生産する工場は、2016年の完成を目標としている。
だが、MOX燃料を使用する高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は、2050年にようやく商業運転が可能になる。
日本政府は、MOX燃料を一般の原発にも使用する、と発表したが、現在MOX燃料の需要はほとんどない状態で、MOX燃料を使用する原発を新たに建設する計画も、福島第一原発の事故を受け撤回されている状況だ。
日本では最近、六ケ所村の再処理工場近くに活断層が存在する可能性があるため、同工場を廃止すべきだという声が高まっている。
活断層がある地域は、そうでない地域に比べ、地震が発生する可能性が極めて高い。
地震専門家の渡辺満久・東洋大教授は「六ケ所村の再処理工場がある地域にも活断層がある可能性が高く、マグニチュード8程度の地震が発生する恐れがある」として、対策を講じるよう求めた。
六ケ所村には、核燃料の再処理に用いられる有毒な化学物質が数多く保管されている。
化学工場を思わせるような、さまざまな配管が張り巡らされ、精密機器も多い。
このため専門家たちは、再処理工場が大地震に対し、原発以上に弱いとの見方を示している。
それにもかかわらず、活断層についての詳しい調査を行わないまま、新たに再処理工場の建設を許可したのは、日本政府が関連施設の維持を事実上決定したためだ、と専門家たちは指摘する。
原子力業界は「『もんじゅ』や六ケ所村の再処理工場を廃止する場合、放射性物質の処理費用だけで19兆円が掛かる」として、施設の維持を既成事実化している。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/06/28 12:45
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/28/2012062801094.html
高速増殖炉もんじゅ、核開発狙う日本の布石
国際社会で日本が「潜在的核保有国」に分類されるのは、核保有国以外で唯一、核兵器に転用可能なプルトニウムを抽出、保管しているからだ。
現在日本が保管しているプルトニウムは、
日本国内に6.7トン、英国とフランスの再処理施設にある23.3トンの計30トンだ。
原爆を数千個作ることができる量に相当する。
北朝鮮が保有する核兵器転用可能な純度のプルトニウムは約30-50キロとされる。
日本が高度の核開発能力を保有すると考えられる根拠の一つが高速増殖炉もんじゅの存在だ。
高速増殖炉は核燃料の再利用が可能という点で「夢の原子炉」と呼ばれる。
ここでは核兵器に使用可能な97.6%の高純度プルトニウムが生成される。
普通の原子炉から出る使用済み核燃料にもプルトニウムが含まれているが、軍事用に転用するには純度が低すぎる。
ソウル大原子核工学科の黄一淳(ファン・イルスン)教授は
「高速増殖炉は使い物にならない天然ウランを兵器に使えるプルトニウムに変えることができるため、軍事用に使用可能だ」
と指摘した。
日本では、福島原発の事故以降電力不足ですぐには原発を廃止することができないにせよ、長期的には廃止すべきだとの声が高まっている。
そうしたムードの中で、日本が高速増殖炉用の燃料を生産する青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の追加工事を認可したのは、「潜在的核保有国」という地位を放棄できないという意思の表れだと受け止められている。
毎日新聞は最近、原子力基本法に安全保障条項を含めたのは、今後原発を廃止した場合、存在根拠を失う高速増殖炉もんじゅと六ケ所村の核燃料再処理工場の廃止論が出ることを防ぐことが狙いではないかと報じた。
■1960年代から高速増殖炉研究
日本は核燃料の再利用を名分に掲げ、1960年代から高速増殖炉の研究を開始した。
核開発が目的ではないかとの疑惑が浮上したが、米国は冷戦体制でソ連と対決している状況を踏まえ、日本の計画を容認した。
当時日本の高速増殖炉研究が核開発能力の保有を目標としていたことは、日本の外務省の内部文書「外交政策大綱」(69年作成)にも表れている。
この文書には
「当面核兵器は保有しない政策を取るが、核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持する。
そのことへの干渉は受けない」
と書かれている。
日本は71年に実験用高速増殖炉「常陽」を着工。
それによって得た技術により、福井県敦賀市にもんじゅを建設し、91年から試運転に入った。
中曽根康弘元首相は87年、日米首脳会談で関税引き下げなど米国の経済的要求を受け入れる代わり、日米原子力協定を米国の許可なしでプルトニウム抽出を可能にする形へと改定した。
■もんじゅの商用化は2050年
日本政府は、高速増殖炉もんじゅの商用化時期が2050年になるとの認識を示した。
日本政府は今後10年間、もんじゅの維持・研究開発費として年間3000億円を投入する計画だ。
もんじゅは1991年に試運転に入ったが、さまざまな事故が相次ぎ、本格稼働に入った95年にナトリウム流出事故で火災が起きたことから稼働を中断した。
高速増殖炉は冷却材に水ではなくナトリウムを使用するが、ナトリウムは水に触れただけで爆発するため、一般の原発よりも危険性がはるかに高い。
その後、民主党政権下の2010年5月、もんじゅは稼働を再開したが、同年8月に原子炉格納容器の部品落下で再び稼働を中断した。
米国、英国、フランスも夢の原子炉である高速増殖炉の開発に参入したが、事故リスクや技術的難度のため、事実上商用化を断念した。
現在はインド、中国、ロシアが高速増殖炉を開発または稼働中だが、専門家はいずれも事実上の「準軍事用」と見ている。
事故リスクが高い上、商用化可能性の低いもんじゅに日本政府が巨額の費用を投じ続けていることについて、専門家は
「核保有潜在能力の確保」
という理由以外に説明が付かないと見ている。
■高速増殖炉もんじゅ
MOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を使用するナトリウム冷却高速炉。
日本政府が福井県敦賀市に1985年に着工し、95年8月に運転を開始した。
しかし、同年12月にナトリウム流出事故で運転を中止した。
2010年5月に再稼働したが、同年8月の事故を受け、現在も運転を中止している。もんじゅの名は仏教の文殊菩薩(ぼさつ)に由来する。
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