2012年6月21日木曜日

中国を取り巻く国際環境はなぜ厳しくなっているのか

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レコードチャイナ 配信日時:2012年6月21日 5時18分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=62256&type=0

中国を取り巻く国際環境はなぜ厳しくなっているのか―中国メディア

 2012年6月14日、人民網日本語版によると、2008年に米国金融の動揺は1930年代以来最も深刻な世界的な金融危機を引き起こし、多くの国でバブル経済を崩壊させた。
 欧州は今も債務危機に深く陥ったままだ。
 2011年の東日本大震災と原発事故は日本経済に追い討ちをかけた。
 現在多くの人々は「ポスト米国時代」の多極世界について熱く論じており、「一極世界の煙霧」はすでに雲散霧消したようだ。
 人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。

 2011年にビン・ラディンがパキスタンで掃討され、西側の宿敵カダフィも戦乱の中で死んだ。
 だが2011年初めに各地で始まった中東情勢の動揺は、西側にさほど喜ぶべき理由をもたらさなかった。
 これと同時に、BRICSの力の高まりと世界的問題における協力・協調が世論の注目するもう1つの重要な趨勢となった。
 中国は経済力と軍事力を強大化し続けており、今後10年でBRICS全体の力は一段と強まると見られる。
 このほかインドネシア、ベトナム、トルコなど多くの新興国も経済力の上昇期にある。
 中南米の統合は新たな段階に入った。
 1つのグループとしてこうした途上国の力の上昇は現行の国際政治・経済秩序との間にさらに大きな摩擦を生じ、先進国の主導的地位にとって強大な試練となるだろう。

 国際パワーは「東が上昇、西が下落」しており、中国を取り巻く国際戦略環境も大幅に改善されてしかるべきだ。
 中国に対する国際的圧力は基本的に西側からのもので、助力は多くが途上国からのものだからだ。
 だが実際には、中国人は国際環境は逆に厳しくなっていると感じている。
 「有利なグローバル・パワーバランス」と「悪化する国際環境」のコントラスト
はなぜ出現するのか?
 中国のパワーは日に日に強まっているのに、その外部環境はなぜ改善されないのか?

 第1に、世界金融危機は西側経済にとって深刻な打撃となっただけでなく、新興の大国にも損害を与えた。
 グローバル化時代では一国が栄えれば他国も栄え、一国が傷つけば他国も傷つく。
 中国にとっては西側諸国の市場縮小と金融機関の信用下落によって、輸出・投資面の困難が増した。
 こうして見ると経済面の「西の下落」と「東の上昇」は決して因果関係にはない。
 今後数年、中国の経済面での国際環境は楽観を許さない。

 第2に、国内の戦略評論家が分析を行う際、そのロジックの出発点は伝統的に国家(特に大国)で、帰着点は大国間のパワーバランスと相互関係だ。
 この分析枠組みの欠点は、国家の下や国家の外のグローバルな趨勢を見落しがちなことだ。
 たとえば先進国や中国では高齢化問題が先鋭化する一方で、南アジア、中東、アフリカでは人口の急速な膨張が続いているという世界の人口変化の深刻な不均衡がある。
 このことからグローバルな人口移動は押しとどめがたく、新移民と先住者との摩擦が激化し、政治衝突を引き起こすにいたっている。
 大規模な都市化のもたらす医療衛生、治安、教育、交通、環境保護、水道・電気供給面のボトルネックはますますきつくなっている。
 グローバル化の過程における所得分配の不均衡と貧富の格差は拡大し続けている。
 世界の生態環境は悪化し続けている。
 ネットメディアを始めとする新技術の助けを借りた、個人や小さなグループによる国家や国際社会への挑戦が勢いづいている。
 中国が自らの発展路線を堅持し、各国の発展モデルが多様化する一方で、個人の自由、平等、人権、民主などの観念も世界的規模で人々の心に一段と深く浸透してきている。
 これらはいずれも中国の国際戦略環境において軽視できない試練だ。

 第3に、BRICSの力の上昇によって中国への西側の圧力が一部和らいだことは確かだ。
 だが圧倒的多数の新興国は国益やイデオロギーの面で中国と相当の隔たりがある。
 周辺国との間に領有権紛争が起きた際、台湾への武器売却、チベット・ウイグル関連、人権、宗教、人民元相場などの問題で米国との摩擦が激化した際、中国がこうした国々から明確な支持を得ることは難しく、中には紛争の当事国すらある。
 このため、「途上国グループの台頭」による中国の国際的地位の上昇、中国の対外イメージと政治環境の変化への効果は限られている。

 第4に、中国はパワーと地位の高まりに伴い、安全保障面で一段と厳しい苦境に直面している。
 中国が自らの安全のために国防力を強化する過程で、周辺国と米国は中国の平和的発展の意図を疑うだけでなく、中国をにらんだ防備措置を強化し、対中戦略の協調を図り、中国に対して安全保障上一層の圧力を形成している
 このため一部の中国人は現在、国力の弱かった過去よりも大きな不安感や焦りを覚え、「被害者感情」を深めている。
 「国家が強大になったのに、国家の安全がもっと侵蝕されるのはなぜだ?
というのが、民衆がおしなべて抱える疑問だ。
 この疑問に対する答えは一般的に
(1)国防への投入がまだ不十分
(2)周辺国や米国に対する政策が軟弱すぎる
―の2つだ。
 こうした「安全保障面の苦境」を短期間で脱するのは困難だ。
 対外関係における中国の真の実力、政策手段、戦略計画は、引き続き国民の期待に追いつかない状態が続く。




レコードチャイナ 配信日時:2012年6月21日 6時58分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=62222&type=0

誰もが中国を欲している、中国政府高官に会おうと世界の要人が行列―独紙

 2012年6月15日、ドイツ紙ディー・ツァイトは記事「誰もが中国を求めている」を掲載した。
 18日、環球時報が伝えた。

 世界各国の指導者、企業家、経済学者、科学者、国際組織の代表は中国政府代表と会見するために、長い長い行列を作っている。
 世界最大の貿易大国にして、年8%以上のペースで急成長を続ける世界第二の経済大国・中国。
 今や世界のどの国も中国の力を欲している。

 ロシアのプーチン大統領は再任後、初の外訪先として米国ではなく中国を選んだ。
 債務危機で苦しむ欧州も世界最大の外貨準備を抱える中国に秋波を送っている。
 また、記事は人民元の自由化が中国の新たな魅力になると指摘した。

 現在、人民元は自由な交換が認められていない。
 しかし、6月から日本円との直接取引が始まったこと、今後はその他の国にも拡大される方針であることを考えると、人民元はすぐに世界的な備蓄通貨となり、米ドルは主導的な地位を失うと分析している。





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